Google Cloud Platform(GCP)の最大の特徴は、 瞬時に数十億件の検索結果を返し、 月に60億時間YouTube 動画を再生し、 4億2,500万人ものGmailユーザーにストレージを提供しているGoogle のインフラと同じインフラを低コストで利用することができるようになることにあります。
信頼性の高いインフラ構築のためには膨大な時間と費用が必要になります。 Google Cloud Platform(GCP) を利用すれば初期投資を行うことなく、すぐに Google のインフラを活用することができます。 また、スケールメリットや効率向上により、全般的なITコストの削減も可能です。
Google Cloud Platform(GCP) は、アクセスや処理量の変化に伴うスケールアップ、スケールダウンに対応します。料金は、従量課金性でご利用いただいた分だけお支払い頂きます。
システム管理やデータセンターへの投資・運用を気にする必要がなくなります。データベース管理、サーバー設定、シャーディング、ロードバランシングは Google に任せ、開発に集中することができます。 また、Googleでは Eclipse などの使いやすい開発ツールと統合し、API クライアント ライブラリとコマンドライン インターフェースを提供しているため、思いどおりのものを簡単に作成できます。
仮想マシン、マネージドプラットフォーム、BLOB ストレージ、ブロック ストレージ、NoSQL データストア、MySQL データベース、ビッグ データ分析。 Google Cloud Platform(GCP) には、アプリケーション アーキテクチャが必要とするサービスがすべて揃っています。
Google Cloud Platform(GCP)を構成する
主要なサービスを紹介します。
Compute Engine は Google のインフラストラクチャから提供される IaaS(Infrastructure-as-a-Service)です。仮想マシンのOSには、LinuxとWindowsを利用できます。事前に定義されたマシンタイプだけでなく、CPUとメモリを用途に合わせてカスタマイズ可能です。 分単位の従量課金制であるだけでなく、自動的に割引料金の適用を受けることができます。
App Engine は Google が提供する PaaS(Platform-as-a-Service)です。自動的にスケールするウェブ、モバイルアプリケーションを構築するためのプラットフォームです。Java、Python、PHP、Go の言語でアプリケーションを構築することができます。NoSQL データストア、ユーザー認証 API、Memcache、タスク キューがビルトインされているとても強力なプラットフォームです。
Container Engine はDocker コンテナの実行環境をクラウド上で提供するサービスです。 Compute Engine 上にKubernetesのクラスタを作成し、Docker コンテナを配置します。すばやくコンテナを展開できるだけでなく、Kubernetesによるクラスタ管理の恩恵を受けることができます。
Cloud SQLは、 Google による フルマネージドの MySQL データベースです。レプリケーション、パッチ管理、データベース管理といった管理作業は Google が行います。高い可用性を得るために、Failover ReplicaやReadonly Replicaが用意されています。
Google Cloud Storage は、オブジェクトストレージ サービスです。要求する可用性により、Standard、DRA、Nearlineと三種類用意されており、Nearlineが一番安価に利用することができます。
データウェアハウスより大規模にリアルタイムアクセスに対応できる速度を備え、仮想マシンを実行するよりも安価なマネージドNoSQLデータベースです。 Bigtableは Google のサービス、検索、Maps、Gmailなど、ほとんどのサービスを支えています。
Cloud Datastoreは、 Google によるフルマネージドなNoSQL データベースです。シャーディングとレプリケーションを自動的に行い、アプリケーションの負荷にあわせて自動的にスケールします。ACID トランザクション、SQL のようなクエリ、インデックスなども提供しています。
BigQueryは、Google によるフルマネージドで、低コストなビッグデータ分析サービスです。 分析用のインターフェイスが提供されます。BigQueryのインターフェイスでは、使い慣れた SQL を使い操作できます。料金も分析のために利用した分だけ支払う従量制です。自前でHadoopなどのビッグデータ解析基盤を保持し、維持するエンジニアリングコストと比べると圧倒的に安く、圧倒的に速いです。 Google Cloud Storage や Google Cloud Datastore はもちろん、様々なツールと連携しデータのエクスポート/インポートを行うことができます。
Cloud Dataflow は幅広いデータ処理のパターンに対応したプログラミングモデルを提供するマネジメントサービスです。リソース管理やパフォーマンス最適化のような運用作業からユーザーを解放します。
Cloud Pub/Sub は Google によるフルマネージドなバックエンド・メッセージングサービスです。アプリケーションの間でメッセージ送受信を行うことで、システム同士の結合を疎結合にすることができます。Google が使っているのと同じテクノロジーを基礎として構築されているため、低いレイテンシと1秒あたり100万メッセージ(以上)というオンデマンド スケーラビリティのメッセージングを提供します。
Google Cloud DNS は、Google と同じインフラストラクチャで動作する、スケーラブルで信頼性の高いDNS (Domain Name System)サービスです。低レイテンシで可用性が高いDNSサービスです。Cloud DNS はプログラミングによる操作が可能です。シンプルなユーザー インターフェースやコマンドライン インターフェース、API を使って数百万の DNS ゾーンおよびレコードを公開、管理できます。
リージョンをまたいだロードバランシングが可能なサービス。 HTTP(S)、TCP、SSL(TLS)、UDP といったプロトコルそれぞれに対応したロードバランサーを提供します。
Cloud Machine Learningは、 Google が「 Google Now 」や「 Google フォト」、「Inbox」などのサービスで採用するディープラーニング技術を、Google Cloud Platform を利用する開発者に提供します。 機械学習ライブラリ「TensorFlow」をベースにしており、開発者はTensorFlowを使って定義したディープラーニングのモデルを Google Cloud Platform で展開します。
Google Cloud Vision API は、機械学習モデルを活用することで、画像の内容を認識し理解できるアプリケーションの開発を可能にします。 カメラで取得した画像を Google のクラウドサービス「 Google Cloud Platform 」で解析することができるAPIが「Cloud Vision API」となります。
Google Cloud Speech API は音声のテキスト変換を可能にする API として構成されています。 Google Cloud Platform 上で音声認識機能を使える「Cloud Speech API」 。Cloud Speech API を使えば、 Google が開発する最新の音声認識技術を開発者はAPIとして使えます。例えばアプリケーションから送られた音声データはクラウドでテキストに変換されて返されます。
Cloud Endpointsは、APIバックエンドの構築を簡単に行えるサービスです。API の開発と管理を容易にする Google App Engine の機能として提供されます。わずか数ステップの作業で RESTful API と Android、iOS、ウェブ ベースのクライアント向けライブラリを提供する API バックエンド サーバーが構築できます。組み込みの機能には、DoS 攻撃防御機能、OAuth 2.0 サポート、クライアント キー管理などがあります。